「日本と海外」教師をするならどっちを選ぶ?
イギリスの教師は「お腹が痛いから」休めるらしい。
フィリピンの教師は「6時間、寝坊しても」笑っていられる。
2016年9月ごろ
職員室で、先輩の教師から「過労で倒れていく教師」の話しを聞きつつ、ぼんやりと海外の教師の働き方を思い出していました。
海外で働く教師たち
イギリスの友人とフィリピンの友人に「そっちの教師の働き方ってどう?」と投げかたことがあります。
「イギリスの教師はね、ついさっきの授業まで元気でも、お腹が痛いからって次の授業はじまる前に家に帰ってることがあるよ」
「しかも、週2か週3の頻度で」
「フィリピンの教師は、6時間寝坊してやってきとことあるで。周りは誰1人怒ることもなくって笑ってたし、本人も笑ってたよ」
「まあ、上司には叱られてたけどね」
さすがに、「6時間の寝坊」は上司から叱られるみたい。
日本の教師が「お腹痛くて週3回授業を抜ける」と、どうなるか。
6時間寝坊して笑いながら「寝坊しちゃった」って報告するとどうなるか。
「海外では教師が休んで困る人おらんの?」
「教師が休んでも他の教師が助けてあげて、自分が休むときに助けてもらえば良いだけやん」と。
私は、1年間にたった1度だけ、授業中に体調が悪くなりお手洗いに行ったことがあります。
その際、見かけていた先輩教師が私にかけた言葉は「授業中トイレ行くなよ!」。
当然のごとく、体調が悪いことは心配されません。
私の体調なんかより「教室に生徒だけ」を残しておく危険性を提示します。
自分が学生だったときのことを思い返すと、記憶の片隅にないでしょうか。
「風邪で声が出ないから、小さな声で喋るね」
「今日、熱が38度あるんよ…」と、言いながらも授業をおこなっていた教師の姿。
そんな教師の姿を見ても生徒は「先生タイヘンソー」としか思いません。
熱があっても、体調が悪くても、自分が壊れても、働く、日本の教師。
それが、日本語の過労死が「KAROSHI」となり、世界共通言語である理由です。
休むことを正解に
39度の熱がありながらも、働く教師は今日この瞬間にもいます。
「無理して働くこと」が正解で「休むこと」は間違い。
私は、泣きながら毎日、教壇に立っていた教師を知っています。
生徒から嫌がらせを受けて辞めた教師を知っています。
海外の教師の働き方が正解か不正解は、私にはわかりません。
でも、「人間として健康に生きる働き方」としては正解であると言い切れます。
次に生まれてくるときは、教師に「完璧」を求める世界ではありませんように
と、願うばかりです。
今、この時代で生きていかなければないのなら
教師が「教師を辞める瞬間」を手に入れても批判されない空気が、1秒でも早く日本にも広がりますように。
ここまでお読み頂きありがとうございます。
次の更新は明日10月14日19時ごろ。
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